6/11(日)

読書。有栖川有栖氏、「暗い宿」。ホテルや宿・旅館をテーマにした短編集。

「暗い宿」。表題。既に閉館している宿に宿泊し、その後そこから白骨が出てきて、という話。ちょっと宿泊までの流れが強引過ぎて、厳しい印象だった。ホラー感を出したかったのかもだが、その辺りもちょっと弱かかった印象かなあ。

「ホテル・ラフレシア」。リゾートホテルに泊まって色々。珍しく殺人事件が全く起こらない話だった。いい話で終わりそうな流れからのラスト。ページ数的に最後になるかあるのは予想は出来ていたが、中々にツライ話だった。しかしそこまでの流れ等込で、個人的には大分好みだった。こういうのも良い。ホテルカリフォルニアの歌詞怖いのよくわかる。

「異形の客」。泊まった旅館に包帯まみれの変わった客がいて、そして起こる殺人事件。包帯まみれの自体でトリックが予測出来てしまって、そこからひねりがあったわけではないのが残念。しかしまあ話自体は面白かった。鏡の件はなるほどと思った。顔見れない位ツライ人、実際いるのかなあ。

「201号室の災厄」。等々にはじまる格闘。火村がボクシングやってた、というのをはじめて知ったよ。一応謎解きメイン、なのだが、犯人が期待している回答をつくる、というちょっと変わったスタイルだった。ちょっと虚構推理っぽかった気もする。普段と違うテイストで、これはこれで面白かった。しかし実際のところ、こんなに大騒ぎしたら直ぐばれるだろうと思うが。